古代DNA解析とは?
こだいでぃーえぬえーかいせき
化石・ミイラ・骨などから取り出した古いDNAを解析し、絶滅種や過去の集団の遺伝情報を復元する技術です。
古代DNA解析(ancient DNA analysis、aDNA)は、数百年から数十万年前の生物遺骸(骨・歯・毛髪・植物種子・永久凍土中の試料など)から断片化・化学修飾を受けたDNAを抽出・解読し、その遺伝情報を現代の分子生物学的手法で分析する研究分野です。
古代DNAは時間の経過とともに加水分解・酸化・微生物汚染などで著しく劣化します。このため、クリーンルームでの厳密な汚染防止、高感度PCRや次世代シーケンサーを用いた網羅的配列決定、特有の損傷パターン(C→U変換など)を利用した真正性の確認が不可欠です。
具体的な成果として、ネアンデルタール人やデニソワ人のゲノム解読が挙げられます。これにより現代人との交配の証拠や、アフリカ以外の現代人がネアンデルタール人由来のDNA断片を保持していることが明らかになりました。また、過去数千年間の農耕文化の拡散や移住パターン、家畜化の歴史、疫病(ペストなど)の起源も古代DNAで解明が進んでいます。
古代DNA解析は考古学・人類学・進化生物学を結びつけ、人類史の書き換えを続けている革新的な技術です。
使い方・例文
中世ヨーロッパの黒死病犠牲者の歯髄からペスト菌(Yersinia pestis)の古代DNAを解析し、当時流行した株の系統や伝播経路を特定します。
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