全音音階とは?
ぜんおんおんかい
全音音階とは、隣り合う音同士の音程がすべて全音(半音2つ分)だけで構成された音階で、幻想的・浮遊感のある響きが特徴です。
全音音階(ぜんおんおんかい、ホールトーンスケール)とは、1オクターブを6等分し、すべての音程間隔が全音(長2度)で構成される音階です。通常の長音階や短音階は全音と半音が混在しますが、全音音階は半音を含まないため独特の均質な響きを持ちます。
全音音階の主な特徴は以下のとおりです。
- 1オクターブに6つの音しか含まない(通常は7音)。
- どの音から始めても同じ音程構造になるため、「主音感」が弱く調性が曖昧になる。
- 半音がないため緊張感の解決(終止感)が生まれにくく、浮遊した印象を与える。
- 理論上、全音音階はドを起点とするものとレを起点とするものの2種類しか存在しない。
全音音階は19世紀末から20世紀初頭の印象主義音楽において特に多用されました。フランスの作曲家クロード・ドビュッシーは組曲『前奏曲集』などで全音音階を積極的に取り入れ、水の揺らめきや霧のような幻想的な音響効果を生み出しました。マウリッツ・ラヴェルや同時代の作曲家たちも印象主義的な表現手法として活用しました。
ジャズでもドミナント7thコードに組み合わせる「ホールトーンアプローチ」として使われ、浮遊感のあるソロ演奏に応用されています。
使い方・例文
ドビュッシーのピアノ曲『帆』(前奏曲集第1巻)では冒頭から全音音階が使われており、海の揺らめきを表現する独特の幻想的な響きを体験できます。
この用語をシェア
最終更新: