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位相速度とは?

いそくど

位相速度とは、波の山や谷などの特定の位相面が空間を伝わる速さのことで、波の速さの基本的な定義のひとつです。

位相速度(phase velocity)とは、波動において一定の位相(波の山・谷・ゼロ交差点など)が空間を伝播する速度のことです。単純な正弦波を例にとると、特定の山がある瞬間から次の瞬間にかけてどれだけ移動したかで定義されます。

数式では、角周波数をω、波数をkとすると、位相速度 vp = ω/k で表されます。真空中の光の場合、すべての周波数で vp = c(光速)になりますが、媒質中を伝わる波では一般に周波数(あるいは波長)によって位相速度が変わります。この性質を「分散」と呼び、ガラスプリズムで白色光が虹色に分かれる現象がその典型例です。

位相速度と密接に関わる概念に群速度があります。群速度(vg = dω/dk)はエネルギーや情報が伝播する速度であり、波束(波のパルス)の進む速さに相当します。分散のある媒質では位相速度と群速度が一致しないことが多く、例えば光ファイバーや量子力学の物質波では両者を区別することが重要です。

位相速度が光速を超える事例(例:異常分散媒質中の光)も存在しますが、これは情報の伝達速度が光速を超えることを意味しません。信号・エネルギーの伝送に関係するのは群速度であるため、相対性理論との矛盾は生じません。

位相速度は光学・音響学・電磁気学・量子力学・プラズマ物理など、波動を扱うあらゆる分野で基礎的な概念として登場します。

使い方・例文

海の波では、沖から打ち寄せる個々の波の山の速さが位相速度であり、波のまとまり(波群)が岸に近づく速さが群速度です。両者が異なることが海辺でも観察できます。

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