事前分布とは?
じぜんぶんぷ
事前分布とは、ベイズ統計においてデータを観測する前に設定する、パラメーターに関する確率分布のことです。
事前分布(じぜんぶんぷ、英語:prior distribution)とは、ベイズ統計学において中心的な役割を果たす概念で、データを実際に観測する前の時点で、推定したいパラメーターがどのような値をとりそうかについての信念や知識を確率分布として表現したものです。
ベイズ統計では、パラメーターを固定した値ではなく確率変数として扱います。分析者はまず事前分布を設定し、次にデータ(尤度)を得た後、「ベイズの定理」を使って事前分布を更新することで「事後分布」を求めます。この更新プロセスが、ベイズ推定の本質です。
事前分布の種類としては、次のようなものがあります。
- 無情報事前分布:特定の値に偏らず、知識がほとんどないことを表す(均一分布など)
- 情報的事前分布:過去の研究や専門知識をもとに特定の範囲に確率を集中させたもの
- 共役事前分布:計算が簡便になるよう、尤度と組み合わせたときに事後分布が同じ分布族に属するよう選んだもの
事前分布の設定は分析結果に影響するため、その根拠を明示することが重要です。機械学習や医学統計、経済学など幅広い分野でベイズ手法が活用される中で、事前分布の適切な設計がモデルの信頼性を左右します。
使い方・例文
新薬の効果を推定する際、過去の類似薬の試験結果をもとに事前分布を設定し、新たな臨床データと組み合わせて効果量を推定します。
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