ロッシュ限界とは?
ろっしゅげんかい
天体が潮汐力によって粉砕されずに存在できる、惑星や大きな天体に対する衛星の最小接近距離の限界値です。
ロッシュ限界(Roche limit)とは、ある天体(主天体)に接近する衛星や小天体が、主天体の潮汐力によって引き裂かれずに自重でまとまっていられる限界の距離を指します。フランスの天文学者エドゥアール・ロッシュが19世紀に導出した概念で、彼の名にちなんで命名されました。
天体がロッシュ限界より内側に入ると、主天体の重力による引力の差(潮汐力)が衛星自身の自己重力を上回り、天体はバラバラに崩壊します。逆にロッシュ限界より外側であれば、衛星は自身の重力でまとまった状態を維持できます。
ロッシュ限界の大きさは主天体と衛星の密度の比によって変わり、剛体か流体かによっても計算式が異なります。流体の場合、ロッシュ限界の距離はおおよそ主天体半径の2.44倍程度とされています。
土星のリングはこの概念の最もわかりやすい実例とされており、ロッシュ限界内では衛星が形成・維持できないため、岩石や氷の粒子がリング状に広がっていると考えられています。また彗星が惑星に接近して分裂する現象もロッシュ限界で説明されます。
使い方・例文
「なぜ土星にはリングがあるのか」を説明するとき、ロッシュ限界の内側では衛星が形成されず粒子がリングとして残ることが典型的な例として挙げられます。
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