ランド・アートとは?
らんど・あーと
ランド・アートとは、砂漠・岩山・草原などの自然環境そのものを素材や舞台として、大規模な造形を行うアート運動です。
ランド・アート(Land Art)は、アース・アート(Earth Art)とも呼ばれ、1960年代後半にアメリカを中心に生まれた芸術運動です。ギャラリーや美術館という制度的な展示空間を離れ、広大な自然の中に直接作品を制作することで、芸術と環境の関係を根本から問い直しました。
代表的な作家と作品として、ロバート・スミッソンの『スパイラル・ジェティ』(1970年、ユタ州グレートソルト湖)がよく知られています。玄武岩と土砂で作られた渦巻き状の突堤は全長約460メートルにおよび、現在も湖岸に残っています。クリストとジャンヌ=クロードは谷に巨大なカーテンを張るなど、一時的なスケール感で自然と対話する作品を多く手がけました。
ランド・アートの特徴として以下の点が挙げられます。
- 自然素材(土・岩・水・植物など)の直接使用
- 鑑賞者が現地に足を運ぶことを前提とした体験型表現
- 時間の経過とともに変化・消滅する一時性
- 記録写真や映像が作品の重要な一部を担う
- 商業市場から距離を置く姿勢
この運動は1960〜70年代の反商業主義・環境意識の高まりを背景として生まれましたが、逆説的に自然への介入が環境問題を提起するケースもありました。今日では環境アートやエコ・アートへとつながる先駆けとして評価されています。
使い方・例文
ユタ州の塩湖に石を積み上げて作られた巨大な渦巻き形の突堤『スパイラル・ジェティ』は、ランド・アートの代表例として美術史に刻まれています。
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