モーメント推定とは?
もーめんとすいてい
モーメント推定とは、標本から計算した標本モーメントと母集団の理論的モーメントを等置することで母数を推定する統計的手法です。
モーメント推定(モーメント法)とは、確率分布のパラメータを推定する古典的な統計手法のひとつです。「モーメント」とは平均・分散・歪度・尖度など、分布の形状を特徴づける数量を指し、理論値と標本値を一致させることで未知のパラメータを求めます。
基本的な仕組みとしては、まず推定したい分布のk次モーメントをパラメータの関数として表し、次に観測データから対応する標本モーメントを計算します。最後に両者を等置した連立方程式を解くことでパラメータの推定値が得られます。パラメータが1つなら1次モーメント(平均)だけで足り、2つなら1次と2次(分散)の2本の方程式を用います。
具体例として、正規分布のパラメータ推定を考えると、標本平均を母平均の推定値とし、標本分散を母分散の推定値とするのがモーメント推定の典型です。ガンマ分布やベータ分布など複雑な分布でも同様の手順で推定値を導出できます。
最尤推定法と比べた特徴として、計算が比較的単純で閉じた形(解析的)の解が得やすい点が挙げられます。一方、統計的効率(分散の小ささ)では最尤推定に劣ることが多く、分布の形を正しく特定できない場合に誤った推定に陥るリスクもあります。それでも扱いやすさから教育的文脈や初期推定値の設定に広く用いられています。
使い方・例文
例えば、ある工場で生産される製品の寿命データを収集し、その平均と分散からガンマ分布のパラメータを推定する際にモーメント推定が活用されます。
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