マルクス・ガブリエルとは?
まるくすがぶりえる
マルクス・ガブリエルとは、「世界は存在しない」という命題で注目を集めたドイツの若手哲学者です。
マルクス・ガブリエル(Markus Gabriel、1980〜)は、ドイツの哲学者で、ボン大学哲学科教授を務めています。29歳でボン大学の正教授に就任したことで「ドイツ最年少の哲学教授」として話題になりました。専門は認識論・存在論・ドイツ観念論で、シェリング哲学の研究者としても知られます。
国際的な注目を集めたのは、「新実在論(Neuer Realismus)」の提唱者としてです。彼は主著『なぜ世界は存在しないのか』(Warum es die Welt nicht gibt、2013年)において、「世界」を「すべてのものが存在する場所の総体」と定義すると、世界はそれ自身を含めることができないため存在しないと論じました。同時に、その他の個々の事物は確かに存在するという新実在論の立場を展開しています。
この議論は形而上学的な難解さとは裏腹に平易な語り口で書かれており、ドイツでベストセラーとなりました。日本でも翻訳が出版され、「哲学ブーム」の一端を担いました。
さらにガブリエルは、ポストモダン的な相対主義や自然主義的な還元主義の双方を批判し、人文学的な意味や価値を実在するものとして擁護する立場を取ります。倫理・芸術・宗教的経験なども固有の「意味の場」において実在するという主張は、人文知の復権を唱えるものとして幅広い関心を集めています。
使い方・例文
「世界とは何か」「実在とは何か」を入口にした哲学入門書や対談で、マルクス・ガブリエルの名前と「世界は存在しない」という言葉がしばしば紹介されます。
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