ホロタイプとは?
ほろたいぷ
ホロタイプとは、ある生物種を命名・記載する際に指定された、その種の学名の基準となる唯一の標本のことです。
ホロタイプ(holotype)は、新種を記載する際に命名者が指定した、その種の学名の「基準標本」として唯一の地位を持つ標本です。タイプ標本の中で最も権威のある区分であり、その種の名称が適用されるかどうかを判断する際の究極の拠り所となります。
タイプ標本にはホロタイプ以外にも種類があります。
- パラタイプ:記載論文で同時に指定された、ホロタイプ以外の参照標本。
- レクトタイプ:元の記載でホロタイプが指定されなかった場合に、後から模式標本として選定された標本。
- ネオタイプ:ホロタイプが紛失・破損した場合に新たに指定される代替模式標本。
ホロタイプは通常、自然史博物館や大学博物館の標本庫に永続的に保管されます。学名に疑義が生じたとき(たとえば二種が同一種と判明した場合など)、ホロタイプを直接調べることで正式な名称を決定します。標本の保管・管理は分類学の根幹をなす重要なインフラです。近年はホロタイプのデジタル画像や3Dスキャンデータを公開することで、遠隔地の研究者もアクセスできる取り組みが進んでいます。
使い方・例文
新種の甲虫を記載した研究者は、記載論文の中でホロタイプを指定し、その標本を国立科学博物館などに登録します。後日、別の研究者がその種の形態を確認したい場合、ホロタイプ標本を照会することで学名の妥当性を検証できます。
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