ヘテロフォニーとは?
へてろふぉにー
ヘテロフォニーとは、同じ旋律を複数の奏者が各々微妙に異なる形で同時に演奏する音楽様式で、世界各地の伝統音楽に見られます。
ヘテロフォニー(heterophony)とは、同一の旋律を複数の声部や楽器が同時に演奏する際、各演奏者がそれぞれ微妙に異なるリズム・装飾・音程で演奏することで生まれる音楽の様式です。ユニゾン(全員が完全に同じ音)でも和声(意図的な別声部)でもない、その中間にある自然発生的な複数性がヘテロフォニーの本質です。
音楽学者チャールズ・シーガーによって体系化された概念で、民族音楽学の分野では世界の伝統音楽を分析する重要な視点となっています。ヘテロフォニーが見られる音楽の例として次のものがあります。
- 日本の雅楽(各楽器が同一旋律を独自の装飾で演奏)
- ガムラン音楽(バリ・ジャワ)
- 中東・北アフリカの民俗音楽
- 日本の民謡や俗曲
西洋音楽では意図的な逸脱ととらえられがちですが、多くの非西洋音楽では意図的・自然な演奏習慣として成立しています。現代の現代音楽や即興音楽でもヘテロフォニーの概念を意識的に取り入れた作品があります。複数の演奏者が同じ骨格の音楽を独自の解釈で重ね合わせることで、豊かな音のゆらぎとテクスチャーが生まれます。
使い方・例文
雅楽の演奏で笙・篳篥・龍笛がそれぞれ微妙に異なるタイミングや装飾を加えながら同じ旋律を奏でる様子は、ヘテロフォニーの典型的な例です。
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