フィードバック阻害とは?
ふぃーどばっくそがい
フィードバック阻害とは、代謝経路の最終産物がその経路の上流にある酵素を阻害することで、産物の過剰生成を自動的に抑制する調節機構です。
フィードバック阻害(feedback inhibition)は、生体が代謝産物の量を一定に保つために備えた負のフィードバック調節の一形態です。ある代謝経路の最終産物が蓄積すると、その産物自身が経路の最初の段階を担う酵素(律速酵素)に結合して活性を低下させ、産物の生産量を自動的に抑えます。
この阻害はアロステリック調節を通じて起きることが多く、最終産物は酵素の触媒部位ではなくアロステリック部位(調節部位)に結合します。結合によって酵素の立体構造が変化し、基質との親和性や触媒効率が低下します。産物濃度が下がると阻害が解除され、産物の生産が再開されます。
代表的な例として以下が挙げられます。
- 大腸菌におけるイソロイシン生合成:スレオニンからイソロイシンへの5段階反応で、蓄積したイソロイシンが第1段階の酵素(スレオニンデアミナーゼ)を阻害する
- プリン合成系:AMPとGMPがそれぞれの生合成経路の律速酵素を阻害する
- コレステロール生合成:HMG-CoA還元酵素がフィードバック阻害を受ける
フィードバック阻害は細胞が「必要な量だけ作る」ための経済的な仕組みであり、このメカニズムの破綻ははがん細胞の異常増殖など多くの疾患に関わります。
使い方・例文
体内でアミノ酸が十分に蓄積されると、フィードバック阻害によってそのアミノ酸の合成酵素が抑制され、無駄な合成反応が自動的に止まります。
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