アロステリック調節とは?
あろすてりっくちょうせつ
酵素の活性部位とは別の部位に分子が結合し、酵素活性を変化させる調節機構です。
アロステリック調節とは、酵素タンパク質の活性部位(基質が結合する部位)とは異なる「アロステリック部位」にエフェクター分子(リガンド)が結合することで酵素の立体構造が変化し、活性が増大または低下する調節メカニズムです。ギリシャ語で「別の場所」を意味する言葉を語源とします。
アロステリック酵素はしばしば複数のサブユニットからなるオリゴマー構造をとり、一方のサブユニットへのリガンド結合が他のサブユニットの構造変化を引き起こす「協同性」を示します。このため基質濃度に対する反応速度曲線はシグモイド型(S字型)を描くことが多く、ミカエリス-メンテン式の双曲線型とは異なります。
調節の形式には、活性を高める「正のアロステリック効果」と、活性を下げる「負のアロステリック効果(フィードバック阻害)」があります。代謝経路の最終産物が経路の最初の酵素を阻害するフィードバック阻害は、生合成量を需要に合わせて自動調節する精巧な仕組みです。
代表例としてヘモグロビンへの酸素結合(厳密には酵素ではないが同様のアロステリズム)、ホスホフルクトキナーゼへのATP/AMP効果、アスパラギン酸トランスカルバモイラーゼへのCTP阻害などが挙げられます。生体の代謝を精密に制御するうえで中心的な概念です。
使い方・例文
解糖系の制御酵素であるホスホフルクトキナーゼは、ATPが過剰になるとアロステリック調節により活性が低下し、エネルギー浪費を防ぎます。
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