ヒルベルトのホテルのパラドックスとは?
ひるべるとのほてるのぱらどっくす
「パラドックス」の用語まとめを見るヒルベルトのホテルのパラドックスとは、無限に部屋がある満室のホテルに新たな客を泊められるという、無限集合の性質を示す有名な思考実験です。
ヒルベルトのホテルのパラドックス(Hilbert's Hotel Paradox)は、ドイツの数学者ダフィット・ヒルベルト(David Hilbert)が無限集合の直感に反する性質を説明するために考案した思考実験です。「無限ホテルのパラドックス」とも呼ばれます。
設定はこうです。客室が無限にあり(1号室、2号室、3号室……)、すべての部屋が満室のホテルがあるとします。そこに新しい客が1人来ました。有限のホテルなら断るしかありませんが、このホテルでは全員に1部屋ずつ番号を繰り上げてもらう(n号室の客がn+1号室へ移動)ことで、1号室を空けて新しい客を泊めることができます。
さらに注目すべき点があります。
- 無限人の客が一度に来ても、全員をn号室から2n号室に移動させれば、奇数号室がすべて空き、全員を収容できる
- 無限バスが無限台来て、各バスに無限人が乗っていても、数学的な対角線論法的な割り当てで収容可能になる
これは「無限集合は真の部分集合と同じ濃度(カーディナリティ)を持つ」という集合論の核心的性質を示しています。自然数全体の集合と、偶数全体の集合は「同じ大きさ」である、というのがその典型例です。
このパラドックスは直感的な「無限=とても大きな有限数」というイメージを覆し、数学的無限の本質を浮き彫りにする教育的な思考実験として広く知られています。
使い方・例文
「満室のホテルに新しい客は泊まれない」という日常の常識は、部屋数が有限の場合のみ成立します。無限ホテルでは全客が1部屋ずつ移動するだけで空室を作れるため、「無限+1=無限」が実感できます。
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