ヒュプノスとは?
ひゅぷのす
ヒュプノスとは、ギリシャ神話における眠りの神で、死の神タナトスと双子の兄弟として夜の女神ニュクスから生まれたとされる神格です。
ヒュプノス(Hypnos)はギリシャ神話に登場する眠りを擬人化した神です。英語の「hypnosis(催眠)」「hypnotic(催眠的な)」の語源となっており、眠りと夢の世界を司ります。ローマ神話での対応神はソムヌス(Somnus)です。
ヒュプノスの系譜と性格については次のように伝えられています。
- 両親:夜の女神ニュクスと暗闇の神エレボスの子
- 双子:死の神タナトスと双子であり、眠りと死の近縁性を象徴
- 住処:冥界の川レーテー(忘却の川)のほとりの洞窟に暮らし、周囲には夢の神オネイロイたちが住む
ヒュプノスが主役となる神話として有名なのは、ヘーラーの依頼で眠りの力を使ってゼウスを一時的に眠らせる場面(イーリアス14章)です。ヘーラーがトロイア戦争でギリシャ軍を助けるためにゼウスの監視を欺こうとし、ヒュプノスに眠り薬を使わせます。ヒュプノスは以前同様の依頼でゼウスの怒りを買った経験があり、最初は断りますが、美の女神パシテアーとの結婚を条件に承諾します。
古代の芸術ではヒュプノスは翼を持つ青年として描かれることが多く、しばしばタナトス(死)と並んで眠れる人間の上を飛ぶ姿で表現されます。睡眠科学・精神医学の分野においても「ヒュプノス」の名は語源として受け継がれています。
使い方・例文
「催眠(hypnosis)」という医学用語はヒュプノスの名に由来しており、眠りと意識の変容を扱う現代科学の中にもギリシャ神話の痕跡が残っています。
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