ハナミドリガイとは?
はなみどりがい
ハナミドリガイとは、日本の沿岸に生息する小型の海産巻貝(後鰓類)で、緑色の藻類を食べながら体内に葉緑体を取り込む「盗葉緑体」という珍しい特性で知られています。
ハナミドリガイ(学名:Elysia ornata)は、軟体動物門腹足綱後鰓類に属する小型の海産巻貝の一種です。日本では房総半島以南の太平洋沿岸から九州・沖縄にかけての岩礁や藻場に生息しています。
体長は通常1〜4センチ程度で、体色は緑色をベースに白やオレンジ色の線が入った鮮やかな模様を持ちます。成体には貝殻がなく、体の両側にある平らな「傍足」と呼ばれる構造を広げて泳ぐこともあります。
ハナミドリガイが特に注目される理由は盗葉緑体(クレプトプラスティ)という現象です。コアミジ(シフォン藻類)などの緑藻を食べる際、消化せずに藻の葉緑体だけを抽出して自らの消化腺細胞内に機能した状態で保持します。取り込んだ葉緑体は光合成を続けて栄養を産出し、ハナミドリガイはそれを利用することができます。この仕組みは光合成を行う動物として生物学的に非常に珍しく、盗葉緑体現象の研究モデル生物として注目されています。
磯採集や水中写真愛好家の間でも、その鮮やかな色彩と特異な生態から人気の高い生き物です。
使い方・例文
沖縄や房総の磯でシュノーケリングをしているとき、岩や海藻の上を緑色に輝くウミウシのような小さな生き物を見かけることがあり、それがハナミドリガイである場合があります。盗葉緑体の研究事例として生物の教科書や科学記事でも紹介されます。
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