ハドレー循環とは?
はどれーじゅんかん
ハドレー循環とは、熱帯で暖められた空気が上昇し、上空で極方向へ移動して亜熱帯で下降する大規模な大気の対流循環です。
ハドレー循環(Hadley Circulation)は、地球の大気大循環のひとつで、主に低緯度(赤道付近から緯度30度前後まで)の領域で成立する対流圏規模の大きな空気の循環です。18世紀のイギリスの気象学者ジョージ・ハドレーが理論的に説明したことにちなんで命名されました。
循環の仕組みは以下のとおりです。
- 赤道付近では太陽放射によって地表が強く温められ、暖かく湿った空気が上昇する
- 上昇した空気は対流圏上部で南北両半球の亜熱帯方向(緯度約30度付近)へ流れる
- 亜熱帯では空気が冷却されて下降し、高気圧帯を形成する
- 地表付近では下降した空気が赤道方向へ戻り、これが貿易風となる
ハドレー循環は地球の熱収支を調整する重要な役割を果たしており、亜熱帯の乾燥帯(砂漠が多い地域)の形成とも深く関わっています。また、赤道収束帯(ITCZ)での活発な降雨や亜熱帯の高気圧による乾燥した気候も、この循環によって生み出されます。
気候変動研究においては、地球温暖化によってハドレー循環の幅が拡大しているという報告があり、亜熱帯乾燥帯の拡大や降水パターンの変化への影響として注目されています。
使い方・例文
気象学や地理の授業で「貿易風はハドレー循環の地表付近の流れに当たる」と説明される際によく登場する概念です。
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