ネットワーク菌糸とは?
ねっとわーくきんし
ネットワーク菌糸とは、菌類が地中や基質内で張り巡らせる糸状の菌糸が網目状に連結した構造で、栄養輸送や情報伝達を担う系統です。
ネットワーク菌糸とは、菌類(キノコ・カビなど)が生育する際に伸長する菌糸(ハイファ)が互いに融合・分岐を繰り返し、網目状(ネットワーク状)に広がった菌糸体の構造のことです。近年は「菌糸ネットワーク」とも呼ばれ、土壌生態系研究で注目を集めています。
菌糸は直径数マイクロメートル程度の細管状の細胞が連なったものです。個々の菌糸は先端成長によって伸び、障害物を避けながら養分を探索します。菌糸同士が接触すると菌糸融合(anastomosis)が起き、物質や電気信号のやり取りが可能なネットワークが形成されます。
ネットワーク菌糸の主な機能は以下の通りです。
- 栄養・水分の輸送:広範囲から吸収した養分を菌体全体で共有する
- 植物との共生:樹木の根に菌根を形成し、リン酸などを供給する代わりに糖を受け取る
- 情報伝達:傷害シグナルや化学情報をネットワーク内で伝播する
- 生態系の炭素循環:有機物分解と炭素貯留に貢献する
森林における樹木間の栄養やり取りに菌根ネットワークが介在するという研究は、「ウッドワイドウェブ」として一般にも広まり、植物と菌類の共生関係への関心を高めました。
使い方・例文
森林の土壌を採取して顕微鏡で観察すると、木の根に絡みついた白い菌糸が網目状に広がっているのが確認でき、これが菌根菌のネットワーク菌糸です。
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