本文へスキップ

ニトロセルロースとは?

にとろせるろーす

ニトロセルロースとは、セルロースを硝酸でニトロ化した化合物で、火薬や塗料・フィルムの原料として使われてきた可燃性物質です。

ニトロセルロース(Nitrocellulose)は、植物細胞壁の主成分であるセルロースを硝酸と硫酸の混合液でニトロ化処理することによって得られる誘導体です。セルロースのヒドロキシ基(-OH)がニトロ基(-NO₂)に置換された構造を持ち、置換の度合い(ニトロ化度)によって性質が大きく変わります。

ニトロ化度が高い「綿火薬(ガンコットン)」は爆発性が強く火薬や推進薬に用いられます。一方、ニトロ化度が低い「コロジオン」は揮発性溶媒に溶かすとフィルム状になる性質があり、歴史的には以下の幅広い用途に使われてきました。

  • 無煙火薬の原料(19世紀後半以降の銃砲弾に広く採用)
  • 映画フィルムの素材(可燃性のため火災事故の原因にもなった)
  • ラッカー・塗料の成膜剤(爪の「ネイルポリッシュ」にも含まれる)
  • 医療用・写真用コロジオン(外科の傷口保護など)

非常に可燃性が高く、乾燥した状態では自然発火するリスクがあるため、輸送・保管には水や溶剤で湿らせた状態を保つ必要があります。現在では映画フィルムは安全な三酢酸セルロースに置き換えられていますが、塗料・接着剤・火工品などでは現役の材料として使い続けられています。

使い方・例文

模型用のラッカー塗料や速乾性の木工用接着剤にニトロセルロースが使われており、塗布後に溶媒が蒸発して薄い皮膜が形成されます。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語