デフォルト推論とは?
でふぉるとすいろん
デフォルト推論とは、例外がない限り一般的な前提を暫定的に真とみなして結論を導く、人工知能・論理学における非単調推論の一種です。
デフォルト推論(Default Reasoning)は、完全な情報がない状況でも「通常はこうである」という前提(デフォルト)をもとに暫定的な結論を導き出す推論方式です。新たな情報が得られれば結論を撤回・修正できる「非単調推論」の代表的な形式として、人工知能研究で重要な位置を占めています。
通常の論理(単調論理)では、前提から導いた結論は新たな情報が加わっても変化しませんが、現実世界の知識は不完全であることが多く、例外を含みます。デフォルト推論はこの不確実性に対処するため、1980年にレイモンド・ライターが「デフォルト論理」として形式化しました。
典型的な例として「鳥は飛ぶ」というデフォルトがあります。「トゥイートは鳥だ」という前提があれば「トゥイートは飛ぶ」と推論しますが、「トゥイートはペンギンだ」という情報が加われば、この結論は取り消されます。この「打ち消し可能な推論」がデフォルト推論の本質です。
デフォルト推論の主な応用領域は以下の通りです。
- 知識ベースシステムや専門家システムでの常識的推論
- 自然言語処理における文脈理解
- 法律・医療など例外規定が多い領域のルール処理
- 常識推論(commonsense reasoning)の実装
関連概念に「クローズドワールド仮定(CWA)」や「非単調論理」「オートエピステミック論理」などがあり、AIの知識表現・推論研究の基盤を形成しています。
使い方・例文
「デフォルト推論は、AIが『患者に薬Xが禁忌でない限り処方する』といったルールを扱う際に活用され、例外情報が入力されれば自動的に推論を修正します。」日常的な会話AIの文脈理解にも応用されています。
この用語をシェア
最終更新: