テングチョウとは?
てんぐちょう
日本各地に生息するタテハチョウ科の蝶で、顔の先端が天狗の鼻のように突き出た特徴的な形状から名付けられた昆虫です。
テングチョウ(天狗蝶)は、タテハチョウ科テングチョウ亜科に属する蝶の一種で、学名はLibythea celtisです。日本では北海道から九州・対馬まで広く分布し、アジア・ヨーロッパにも生息します。
最大の特徴は、頭部から前方に長く突き出た下唇鬚(かしんしゅ)と呼ばれる器官で、これが天狗の高い鼻に似ていることから「テングチョウ」という和名がつきました。翅の表面はオレンジ褐色と黒褐色が組み合わさった模様で、翅を閉じると枯れ葉に擬態します。
テングチョウの生態上の特徴は次の点です。
- 年1〜2回発生し、成虫で越冬する
- 幼虫の食草はエノキ(榎)で、エノキが自生する雑木林に多い
- 越冬後の春に活発に活動し、集団で日光浴をすることもある
- 秋には大量発生する年があり「テングチョウ当たり年」と呼ばれる
成虫はクヌギやコナラの樹液、花の蜜を好んで吸います。翅を閉じた状態での枯れ葉擬態は非常に巧みで、木の枝にとまっていると見つけにくいほどです。身近な里山環境で観察できる蝶として、昆虫観察の入門種としても親しまれています。
使い方・例文
春の雑木林でエノキの木周辺を観察すると、翅を広げてオレンジ色の模様を見せながら飛ぶテングチョウに出会えます。
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