本文へスキップ

ソリトン内部波とは?

そりとんないぶは

ソリトン内部波とは、海洋内部の密度境界面を伝わる孤立した大振幅の波で、形を保ちながら長距離を伝播する特殊な波動現象です。

ソリトン内部波(ソリトンないぶは)は、海洋の水温躍層塩分躍層などの密度境界面に沿って伝わる「内部波」のうち、非線形効果によって波形が崩れずに孤立した状態を保ちながら伝播するものを指します。「ソリトン(soliton)」とはこのような孤立波の一般名称で、波の分散効果と非線形効果が釣り合った結果として出現します。

通常の波は伝播とともに形が広がり(分散)やがて消えますが、ソリトンはその形とエネルギーを保ったまま他のソリトンとすれ違っても崩れないという特異な性質を持ちます。海洋では海峡や大陸棚の段差付近で潮汐流が密度界面を揺らすことで発生し、列をなして伝播することが多いです。

ソリトン内部波の特徴と影響を以下に示します。

  • 振幅が数十〜数百メートルにも達する巨大な内部波
  • 潜水艦の運航や海洋プラットフォームに予期せぬ力を与える
  • 内部波が崩壊する際に海水の鉛直混合を促進し、栄養塩を輸送する
  • 人工衛星の合成開口レーダー(SAR)画像では海面の粗さのパターンとして観測可能

東シナ海やルソン海峡などで顕著に観測されており、海洋物理・海洋工学の両面から研究が進んでいます。

使い方・例文

衛星画像でしましま模様に見える海面のパターンがソリトン内部波の痕跡であることがあり、気象・海洋研究者がその伝播方向や速度を解析する際に参照されます。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語