セリー技法とは?
せりーぎほう
セリー技法とは、音高だけでなくリズム・強弱・音色など複数の音楽パラメーターを数列(セリー)に基づいて組織化する20世紀の作曲技法です。
セリー技法(Sérialisme、またはトータル・セリアリスム)は、20世紀前半にアルノルト・シェーンベルクが確立した十二音技法を出発点として発展した作曲技法です。シェーンベルクの十二音技法は12の半音を等しく扱う「音高のセリー(音列)」に基づいていましたが、セリー技法はこれをさらに拡張し、音楽のあらゆる要素に数列的な秩序を適用しようとするものです。
セリー技法で組織化される主なパラメーターには以下のものがあります。
- 音高(ピッチ)
- リズム・音価(音の長さ)
- 強弱(ダイナミクス)
- 音色・奏法
- 音の密度・空間的配置
この手法を徹底的に推進したのが、フランスのピエール・ブーレーズ、ドイツのカールハインツ・シュトックハウゼン、イタリアのルイジ・ノーノらで、第二次世界大戦後のダルムシュタット夏期講習を中心に前衛音楽の主流となりました。ブーレーズの「ストリュクチュール第1巻」(1952年)はセリー技法の典型的な作品として知られています。
セリー技法は数学的な厳密さをもって構築される一方、非常に複雑で聴衆には難解と感じられることも多く、後に即興・偶然性を重視するジョン・ケージらからの批判も起きました。現代音楽の歴史において、理性と構造の極限を追求した重要な潮流として位置づけられています。
使い方・例文
ピエール・ブーレーズの作品を分析する際、音高・リズム・強弱がすべて同じ数列から派生しているセリー技法の構造を読み解くことが課題となります。
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