スタビルとは?
すたびる
スタビルとは、風や動力を使わず静止した状態を保つことを特徴とする彫刻作品のことで、動くモビールと対比されるアレクサンダー・カルダーの造語です。
スタビル(Stabile)とは、彫刻家アレクサンダー・カルダー(Alexander Calder、1898〜1976年)が考案・命名した静止した抽象彫刻の形式です。風や外部の力で動く「モビール(Mobile)」と対比される概念として生まれた言葉で、フランスの芸術家ジャン・アルプがカルダーの作品に対してこの名称を提案したとも伝えられています。
スタビルは主に金属(鉄・アルミニウム)を素材とし、溶接や切断・接合によって組み立てられた大型の抽象形態を持つことが多いです。ボルトや脚部で地面や台座に固定され、作品自体は動きません。しかし、その複雑な形状や大胆なフォルムは、見る角度によって異なる表情を見せ、視覚的なダイナミズムを生み出します。
カルダーのスタビルの特徴として以下が挙げられます。
- 黒や原色で塗装された大胆な色彩
- 有機的・動物的なシルエットを持つ抽象形態
- 屋外パブリックアートとして設置されるものが多い
- モビールと組み合わせた複合作品も存在する
カルダーの大型スタビルはパリ、ニューヨーク、シカゴ、東京など世界各地の美術館や広場に設置されており、20世紀抽象彫刻を代表する存在となっています。「スタビル」という言葉はカルダーの文脈で使われることがほとんどですが、広義では「動かない彫刻」という意味で使われる場合もあります。
使い方・例文
「美術館の前庭に設置されたカルダーのスタビルは、鮮やかな赤い金属が大きく広がるパブリックアートの代表作だ。」現代美術・20世紀彫刻・パブリックアートの解説文脈で登場する専門用語です。
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