シンクロミーとは?
しんくろみー
シンクロミーとは、フランスの画家ロベール・ドローネーらが20世紀初頭に提唱した芸術理論・運動で、色彩の対比とリズムによる純粋な視覚的調和を追求する抽象絵画の一潮流です。
シンクロミー(Synchromism)は、20世紀初頭にアメリカ人画家のモーガン・ラッセルとスタントン・マクドナルド=ライトが1913年にパリで提唱した抽象絵画の運動です。名称はギリシャ語で「色と共に」を意味する言葉に由来します。
シンクロミーの中心的な考え方は、音楽における音の和音(ハーモニー)のように、色彩の対比と調和によって絵画に「リズム」と「深度」を生み出すという理論です。特定の色相は特定の感情や空間的奥行きを引き起こすという考えに基づき、形や具象的な描写よりも色彩そのものの配置と相互作用を重視しました。
シンクロミーは同時期のフランスで生まれたオルフィスム(ロベール・ドローネーが提唱)と理論的な共通点を持ちますが、ラッセルらは独自の展開として位置づけていました。両運動ともに、色彩を構成の主役とする純粋抽象絵画の先駆的な試みでした。
アメリカ初の本格的な抽象絵画運動としても注目され、20世紀前半のアメリカ美術史において重要な位置を占めます。ただし運動としての活動期間は比較的短く、第一次世界大戦後には主要な画家たちも具象的な作風へ回帰しました。美術史において抽象表現主義に至る流れを理解するうえで欠かせない先駆的運動のひとつです。
使い方・例文
美術館で20世紀初頭のアメリカ抽象絵画のコーナーに展示された、鮮やかな色面が音楽のようなリズムで配置された作品に「シンクロミー」と解説されていれば、ラッセルらの運動に属する作品です。
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