本文へスキップ

コヒーレンス長とは?

こひーれんすちょう

コヒーレンス長とは、光や電磁波がどの程度の距離にわたって波の位相の揃いを保てるかを示す物理量です。

コヒーレンス長(coherence length)とは、光や電磁波などの波動において、空間的に異なる2点間で波の位相関係が高い相関(コヒーレンス)を維持できる最大の距離を表す物理量です。波の「揃いやすさ」の尺度ともいえます。

光源の発する光は、単一の周波数波長)だけでなく、わずかに異なる複数の周波数成分を含んでいます。このスペクトルの幅(線幅)が広いほどコヒーレンス長は短く、逆に非常に単色性の高い光源ではコヒーレンス長が長くなります。コヒーレンス長Lcはおおよそ Lc ≈ λ²/Δλ(λは中心波長、Δλはスペクトル幅)で見積もられます。

コヒーレンス長は光学分野で次のように関わります。

  • 干渉計(マイケルソン干渉計など) — 光路差がコヒーレンス長以内でないと干渉縞が現れない
  • レーザー — 単色性が極めて高いためコヒーレンス長が数センチから数キロメートルに及ぶ場合もある
  • OCT(光干渉断層撮影) — 短いコヒーレンス長の光源を使うことで、生体組織の高分解能断層像を得る
  • 天体観測 — 星の角径測定においてコヒーレンスの空間的な広がりを利用する

日常の白色光のコヒーレンス長はマイクロメートル程度と非常に短いため、通常の照明では干渉が起きにくいです。レーザーや干渉を利用した精密計測では、コヒーレンス長は設計上の重要なパラメータです。

使い方・例文

光学実験で「光路差をコヒーレンス長より短くしないと干渉縞が見えない」という形で登場するほか、レーザー装置の仕様書にも記載される物理パラメータです。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語