グラッタージュとは?
ぐらったーじゅ
グラッタージュとは、塗り重ねた絵の具をナイフや硬い道具で引っかいて削り取り、偶然の模様や効果を生み出す絵画技法です。
グラッタージュ(Grattage、フランス語で「引っかき」「削り取り」の意)は、絵の具をキャンバスや紙に厚く塗った後、ナイフ・ヘラ・コームなどの道具を使って表面を引っかいて削り取る絵画技法です。削ることによって下層の色や基底材の質感が露出し、予測不可能な偶然の造形が生まれます。
この技法はシュルレアリスム(超現実主義)の文脈で発展しました。特にスペイン生まれのシュルレアリスト画家オスカル・ドミンゲスが1930年代に体系的に用いたことで知られ、ジョアン・ミロやマックス・エルンストらも類似の偶然性を利用した手法を探求しました。シュルレアリスムは無意識や偶然の産物に芸術的価値を見出す思想を持っており、グラッタージュはその実践的な手段の一つとして重用されました。
技法の手順は次の通りです。
- キャンバスなどに絵の具を厚く重ね塗りする
- 乾燥前に道具を使って表面を引っかいたり削ったりする
- 偶然生まれた形や模様をもとに、画家が構図を発展させる
グラッタージュが生み出す引っかき傷や偶然の模様は、風景・生物・岩肌などを連想させることが多く、それを手がかりに作品世界を広げる手法はオートマティスム(自動筆記)の精神とも通じています。現代では絵画教育や実験的表現の場でも取り上げられる技法です。
使い方・例文
絵画制作の授業やワークショップで「絵の具を塗った後にスクレーパーで削って模様を作る」体験として登場します。偶然できた模様から作品を発展させることで、固定概念にとらわれない表現を学ぶ手法として用いられます。
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