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カントゥス・フィルムスとは?

かんとぅすふぃるむす

カントゥス・フィルムスとは、多声音楽において既存の旋律を長い音価で固定し、他の声部がその周囲に新たな旋律を付け加える際の基となる旋律のことです。

カントゥス・フィルムス(cantus firmus、ラテン語で「固定された歌」の意)とは、中世ルネサンス期の多声音楽における作法の一つで、グレゴリオ聖歌などの既存の旋律を基として長い音価(全音符など)に引き延ばし、その周囲に他の声部が装飾的な旋律を加えてポリフォニーを構築する技法、またはその基旋律そのものを指します。

歴史的には12〜13世紀のオルガヌムに端を発し、モテット・ミサ曲など宗教音楽の発展に大きく寄与しました。テノール声部にカントゥス・フィルムスを置き、上声部が自由な旋律を展開するスタイルが典型的でした。ルネサンス期にはパレストリーナやラッソらがこの技法を洗練させ、対位法の理論的基礎ともなりました。

音楽教育の文脈では、カントゥス・フィルムスは対位法学習の課題として現在も活用されています。

  • 1対1(第1種対位法):カントゥス・フィルムスに対して1音ずつ旋律を付ける
  • 2対1(第2種)、4対1(第4種)など段階的に複雑化していく
  • 最終的に自由対位法へと発展する

こうした段階的学習はフックス「グラドゥス・アド・パルナッスム」で体系化され、ハイドン・モーツァルト・ベートーヴェンも学んだとされています。

使い方・例文

対位法の授業では、まず全音符のカントゥス・フィルムスが与えられ、学習者はそれに合わせて隣り合う声部の旋律を一音ずつ付けていく課題が行われます。

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