カントとは?
かんと
カントとは、鉄道や道路のカーブで外側のレール(路面)を内側より高くした傾斜のことで、遠心力に対抗するための設計です。
カント(Cant)とは、鉄道のカーブ区間において外側のレールを内側のレールよりも高く設定した左右の高低差のことです。道路のカーブにおけるバンク(バンキング)や横断勾配に相当する概念で、車両が曲線を通過する際に生じる遠心力を重力の水平成分で打ち消すことを目的としています。
カントが必要な理由は、車両がカーブを曲がるとき、乗客・貨物・車両自体に外側へ押し出す遠心力が働くためです。カントがなければ高速でカーブを通過するときに乗り心地が悪化し、最悪の場合は脱線の危険が生じます。外側レールを持ち上げることで車両全体が内側に傾き、重力の一部がカーブの内側方向に向かって遠心力を相殺します。
カントの量は曲線半径と設計速度に基づいて計算されます。
- 曲線半径が小さいほど(急カーブ)カント量を大きくする
- 設計速度が高いほどカント量を大きくする必要がある
- ただし低速での走行時に傾きすぎると内側に倒れる力が過剰になるため、上限が設けられている
日本の鉄道では在来線で最大105mm、新幹線で最大180mmのカントが規定されています。また、カントが変化する区間(緩和曲線)ではカントも徐々に変化するよう設計されており、乗り心地の急変を防いでいます。カントは軌道設計における基本要素のひとつです。
使い方・例文
新幹線がカーブを高速で通過する際、外側のレールが高くなるようにカントが設定されているため、乗客は大きな横Gを感じることなく快適に乗車できます。
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