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イマチニブとは?

いまちにぶ

慢性骨髄性白血病などの治療に用いられる分子標的薬で、がん細胞の増殖に関わる異常な酵素を選択的に阻害します。

イマチニブ(商品名:グリベック)は、2001年に承認された画期的な分子標的抗がん薬です。慢性骨髄性白血病(CML)や消化管間質腫瘍(GIST)などの治療に使われ、現代のがん治療における分子標的療法の先駆けとなった薬剤です。

CMLの患者の多くは、9番染色体と22番染色体が互いの一部を交換する「フィラデルフィア染色体」と呼ばれる異常染色体を持っています。この異常によってBCR-ABLという常時活性化した異常チロシンキナーゼ(酵素)が生じ、白血球が無制限に増殖します。イマチニブはこのBCR-ABL酵素のATPポケットに結合し、がん細胞の増殖シグナルを選択的にブロックします。

イマチニブの主な特徴は以下の通りです。

  • 経口投与(飲み薬)で使用できる
  • 正常細胞への影響が従来の抗がん剤より少ない
  • CMLの慢性期では高い奏効率(分子的寛解)が期待できる
  • KITやPDGFR受容体も阻害するためGISTにも有効

一方、一部の患者では長期使用によりBCR-ABL遺伝子の変異が生じ耐性が出ることがあり、その場合はダサチニブやニロチニブなど第2世代以降の薬剤に切り替えます。イマチニブの登場はCMLを「死の病」から「慢性疾患」へと変えた革命的な出来事として医療史に記録されています。

使い方・例文

フィラデルフィア染色体陽性の慢性骨髄性白血病と診断された患者が、毎日1回イマチニブを内服し定期的な血液検査でBCR-ABL遺伝子量をモニタリングする、というのが典型的な使用場面です。消化管間質腫瘍(GIST)の術後補助療法や切除不能例の治療にも用いられます。

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