アリザリンとは?
ありざりん
アリザリンとは、アカネの根から得られる赤色の天然色素で、染料・顔料の歴史において重要な役割を果たした有機化合物です。
アリザリン(英: alizarin)は、化学式C₁₄H₈O₄で表されるアントラキノン系の有機化合物です。純粋なものは橙赤色の結晶で、アルカリ性溶液中では紫〜青に変色するなど、金属イオンや溶液のpHによって発色が変化する特性を持ちます。
歴史的には、アカネ(茜草、学名: Rubia tinctorum)の根から抽出される天然赤色染料として古代エジプト・ペルシャ・インドから利用されてきました。日本でも「茜染め」として古くから知られており、緋色や茜色の布地を染めるのに用いられていました。
近代化学史においてアリザリンは重要な転換点を持ちます。1868年にドイツの化学者グレーベとリーバーマンがコールタール由来のアントラセンからアリザリンを合成することに成功し、翌年には工業的製造法が確立されました。これにより天然アカネ染料は急速に合成品に置き換えられ、染料化学工業の発展を大きく促進しました。
アリザリンの主な用途は次の通りです。
- 繊維の赤色・橙色染色(媒染剤の種類で発色が変化)
- アルミニウム・カルシウム・マグネシウムイオンの分析試薬
- 絵画用顔料「マダーレーキ」の成分
- 骨格染色試薬(骨をピンク〜赤に染める実験用途)
使い方・例文
生物学の実験では、アリザリンを使って小動物の骨格を染色し、骨と軟骨の分布を透明標本として観察する手法がよく行われます。
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