アラスデア・マッキンタイアとは?
あらすであまっきんたいあ
アラスデア・マッキンタイアとは、現代英語圏を代表するスコットランド生まれの哲学者で、徳倫理学の復興と近代道徳哲学の批判で知られています。
アラスデア・マッキンタイア(1929年生まれ)は、スコットランド出身のアメリカの哲学者で、倫理学・政治哲学・宗教哲学を主な研究領域とします。マルクス主義から出発し、分析哲学の洗礼を受けながらも、最終的にはアリストテレスおよびトマス・アクィナスの伝統に根ざした哲学的立場へと至った思想的遍歴が特徴的です。
マッキンタイアの名を世界に広めた著作は、1981年に刊行された「美徳なき時代(After Virtue)」です。この書でかれは、カント以降の近代道徳哲学が「徳」(virtue)という概念の共同体的・歴史的文脈を失ったために一種の断片化・崩壊状態に陥っていると鋭く診断しました。そして、アリストテレスの目的論的倫理学を復興することによってのみ、道徳の合理的基盤を再建できると主張しました。
かれの哲学の核心をなすキーワードは次の通りです。
- 徳(virtue):実践の文脈のなかで培われる卓越性の習慣
- 実践(practice):内的な善を追求する社会的協同活動
- 物語的自己同一性(narrative identity):人生は物語として理解されてこそ意味を持つ
- 伝統(tradition):理性は特定の伝統の内部でのみ機能する
その後の著作「誰の正義か?どの合理性か?」「依存的合理的動物」でもこれらの主題を深化させ、現代のコミュニタリアニズム論争に大きな影響を与えています。
使い方・例文
「マッキンタイアの議論は、現代人が道徳について語るとき、共通の枠組みを失っているという現代社会への根本的な問いかけとして、倫理学の授業でしばしば取り上げられる」という形で使われます。
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