目的論とは?
もくてきろん
目的論とは、自然や行為を「目的・目標」という観点から説明しようとする哲学的・思想的立場です。
目的論(teleology)とは、ギリシャ語の「テロス(telos=目的・終わり)」と「ロゴス(logos=理論)」を合わせた語で、物事の本質や変化をその目的・目標・終極状態によって説明する思考枠組みです。
アリストテレスは自然界のすべてのものが固有の「目的因(final cause)」を持つと主張し、目的論的自然観の基礎を築きました。たとえば橡(どんぐり)の「目的」は樫の木になることであるという説明がその典型例です。
目的論が議論される主な領域を挙げると、
- 自然哲学:生物の器官や本能は何らかの目的に向かって設計されているか
- 倫理学:人間の行為はそれが達成しようとする目的によって評価される(結果主義など)
- 神学:自然の秩序は神の意図した目的を反映しているという設計論的論証
- 進化論との関係:ダーウィンの自然選択は目的論なしに生物の複雑さを説明できると主張し、近代目的論を大きく揺るがした
現代では、厳密な意味での目的論は科学的説明から退けられる傾向がありますが、「機能的説明」として生物学や認知科学の中で目的論的な語り方は依然広く用いられています。
使い方・例文
「心臓は血液を全身に送るという目的のために存在する」という説明は、目的論的な表現の典型例として生物学の授業でもよく使われます。
この用語をシェア
最終更新: