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テロスとは?

てろす

テロスとは、古代ギリシャ哲学に由来する概念で、物事が本来目指すべき「目的」や「目標」、あるいは最終的な完成状態を意味する言葉です。

テロス(telos)はギリシャ語で「目的」「終わり」「完成」を意味する語であり、古代ギリシャ哲学、とくにアリストテレスの思想の中核をなす概念です。

アリストテレスは、すべての存在・行為・制度には固有のテロス、すなわち「それが目指すべき本来の目的や完成形」があると考えました。たとえばどんぐりのテロスはオークの木に育つことであり、人間のテロスは「エウダイモニア(幸福・繁栄)」を実現した生き方であるとされます。このように、テロスは単なる人間の意図としての目的ではなく、その存在の本性に内在する目的論的方向性を指します。

この考え方は「目的論(テレオロジー)」と呼ばれ、自然科学・倫理学・政治哲学など広範な領域に影響を与えました。近代科学の発展とともに自然現象の目的論的説明は後退しましたが、倫理学や社会理論においては現代でも参照されます。たとえばマイケル・サンデルらの共同体主義倫理学では、制度や慣行のテロスを問うことで正義の根拠を論じます。

テロスの概念は以下の問いを立てるときに有効です。

  • この制度・行為は何を実現するために存在するのか
  • その本来の目的から逸脱していないか
  • 目的に即した「善い」あり方とは何か

使い方・例文

「野球のテロスは卓越した技術と競争の喜びを発揮することであり、薬物によるパフォーマンス向上はそのテロスに反する」というように、制度や活動の本来の目的を問う文脈で用いられます。

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