コミュニタリアニズムとは?
こみゅにたりあにずむ
コミュニタリアニズムとは、個人は共同体から切り離せないとして、地域・伝統・共通善を重視する政治哲学の立場です。
コミュニタリアニズム(communitarianism、共同体主義)は、1980年代以降にアラスデア・マッキンタイア、マイケル・サンデル、チャールズ・テイラー、マイケル・ウォルツァーらが展開した政治哲学の潮流です。ロールズ的リベラリズムが前提とする「共同体から切り離された原子的個人」像を批判し、個人のアイデンティティや価値観は共同体・伝統・文化との関係の中で形成されると主張します。
コミュニタリアニズムの主要な論点は次のとおりです。
- 負荷なき自我批判:サンデルは、自らの価値観・目的から完全に切り離した「負荷なき自我」は架空の存在であり、現実の人間は必ず共同体に埋め込まれていると論じた
- 共通善の重視:正義は普遍的手続きではなく、特定の共同体が共有する善の観念に基づくべきだという立場
- 徳と物語:マッキンタイアは、道徳は歴史・伝統・物語の文脈の中でしか意味を持たないと主張した
- 市民的共和主義との接点:市民が公共の事柄に積極的に参加する共和主義的ビジョンへの関心
コミュニタリアニズムはリベラリズムへの対抗軸として重要ですが、共同体の同調圧力や少数者排除を正当化しかねないという批判も受けています。現代の多文化主義・シビック・ナショナリズム論とも複雑に関わっています。
使い方・例文
「地域の祭りや慣習を守ることが個人の自由より優先されることがある、という考え方はコミュニタリアニズム的な発想に近いといえます」というように使われます。
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