アシュオカ王とは?
あしゅおかおう
アシュオカ王とは、紀元前3世紀のインド・マウリヤ朝第三代君主で、広大な帝国を統治しながら仏教の精神に基づく「法(ダルマ)による統治」を実践した歴史上最も著名な古代インドの王です。
アショーカ王(Ashoka、在位:紀元前268年頃〜紀元前232年頃)は、インド亜大陸のほぼ全域を支配したマウリヤ朝の最盛期を現出した君主です。即位当初は武力による征服戦争を展開しましたが、カリンガ国(現オリッサ州)征服の際に目にした凄惨な戦禍に深く心を痛め、仏教への帰依と非暴力・慈悲の政治への転換を決意したとされています。
この転換後、アショーカ王は「ダルマ(法・真理・倫理)による統治」を国是として掲げました。その内容は以下のようなものです。
- 生き物の殺傷を減らし、動物保護政策を実施
- 道路・井戸・休憩所・病院を整備して民衆の生活向上を図る
- 異なる宗教・宗派への寛容を説く
- 仏教の布教を支援し、スリランカや中央アジアへ使節を派遣
これらの施政内容は、帝国各地の岩壁や石柱に刻んだ「アショーカ王碑文(ダルマ勅令)」として残されており、古代インド史の一次史料として極めて重要です。インドの国旗に描かれた「アショーカ・チャクラ(法輪)」は彼の遺産を今に伝えています。
マウリヤ朝はアショーカ王の死後まもなく衰退しましたが、仏教をアジア各地へ広める上での彼の役割は計り知れないほど大きく、「仏教の守護者」として現代でも広く尊敬されています。
使い方・例文
古代インド史・仏教の伝播・東洋思想の授業や文献で必ず登場し、理想的な君主像や「非暴力政治」を語る場面で代表例として引用されます。
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