うそつきのパラドックスとは?
うそつきのぱらどっくす
「パラドックス」の用語まとめを見るうそつきのパラドックスとは、「この文は嘘だ」という文が真でも偽でも矛盾を生じさせる、自己言及による古典的な論理的難問です。
うそつきのパラドックスは「クレタ人のパラドックス」とも呼ばれ、古代ギリシャから知られる最も有名な論理的矛盾の一つです。古典的な形では、クレタ人のエピメニデスが「クレタ人はみな嘘つきだ」と述べたとされますが、最も純粋な形は「この文は偽である」という一文です。
矛盾の構造はこうです。
- 「この文は偽である」という文が真であるならば、その文の主張通り文は偽となり矛盾します。
- 「この文は偽である」という文が偽であるならば、文は偽ではない、つまり真となりこれもまた矛盾します。
このパラドックスは20世紀の論理学・数学に多大な影響を与えました。クルト・ゲーデルはこの自己言及の構造をヒントに「不完全性定理」を証明し、数学的体系には自分自身では証明も反証もできない命題が必ず存在することを示しました。アルフレッド・タルスキは「真理」の概念をメタ言語と対象言語に分けることでパラドックスを回避しようとしました。言語・哲学・コンピュータ科学の基礎にも深く関わる重要なテーマです。
使い方・例文
「うそつきのパラドックス」はプログラミングの自己参照ループや、人工知能が自身の知識の限界を扱う問題の比喩として用いられます。論理学・哲学の入門授業でも必ず取り上げられる古典的なテーマです。
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