DNAバーコーディングとは?
でぃーえぬえーばーこーでぃんぐ
特定の短い遺伝子領域の塩基配列を「バーコード」として使い、生物種を同定する手法です。
DNAバーコーディング(DNA barcoding)は、生物のゲノム中の特定の短い標準的DNA領域の塩基配列を読み取り、その配列を種の識別子(バーコード)として使う生物分類・同定の技術です。2003年ごろにポール・ハーバートらが提唱し、急速に普及しました。
動物では主にミトコンドリアDNAのCOI(チトクロームcオキシダーゼサブユニットI)遺伝子の約650塩基対が標準領域として用いられます。植物や菌類では核・葉緑体の別の領域が使われることが多く、分類群によって最適なバーコード領域が異なります。
手順は、組織片からDNAを抽出してターゲット領域をPCR増幅し、塩基配列を決定した後、国際データベース(BOLDやNCBI)に登録された既知配列と照合して種を同定するというものです。形態的に酷似した「隠蔽種」を識別したり、幼生・断片・加工品など形態情報が得られない試料の同定が可能な点が大きな強みです。
税関での輸入品や市場の魚類の産地・種確認、違法採取された植物・野生生物の法執行、生態系モニタリングなど、科学研究から行政・産業まで幅広い応用が広がっています。
使い方・例文
スーパーで購入した魚の切り身からDNAを抽出し、COI領域をバーコーディングすることで表示ラベルと実際の魚種が一致するか検証します。
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