cAMP(サイクリックAMP)とは?
さいくりっくえーえむぴー
cAMP(サイクリックAMP)とは、細胞内でホルモンなどの信号を伝えるセカンドメッセンジャーとして働く環状ヌクレオチドのことです。
cAMP(cyclic adenosine monophosphate、環状アデノシン一リン酸)は、細胞内シグナル伝達において「セカンドメッセンジャー」として機能する低分子化合物です。アデノシン三リン酸(ATP)から酵素アデニル酸シクラーゼ(adenylyl cyclase)によって合成され、ホスホジエステラーゼによってAMPに分解されます。
ホルモンや神経伝達物質などの「ファーストメッセンジャー」は細胞膜を直接通過できないため、細胞表面の受容体(多くはGタンパク質共役受容体)に結合してアデニル酸シクラーゼを活性化し、細胞内でcAMPを増加させます。増加したcAMPはプロテインキナーゼA(PKA)を活性化し、様々なタンパク質のリン酸化を通じて細胞の応答を引き起こします。
cAMPが関与する主な生理プロセスは多岐にわたります。
- グルカゴン・アドレナリンによる肝臓でのグリコーゲン分解促進と糖新生
- 心拍数・心収縮力の調節(アドレナリン作用)
- 甲状腺ホルモン合成の調節(TSH作用)
- 記憶・学習への関与(神経系でのシナプス可塑性)
カフェインはホスホジエステラーゼを阻害することでcAMPの分解を遅らせ、その作用を延長することが知られています。創薬の標的としても重要で、気管支拡張薬や心不全治療薬などの開発においてcAMP経路の制御が活用されています。
使い方・例文
アドレナリンが分泌されると細胞内cAMP濃度が上昇し、グリコーゲン分解が促進されて血糖値が上がる、という「闘争・逃走反応」の説明でよく登場します。
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