高速度鋼とは?
こうそくどこう
高速度鋼とは、高速切削加工に耐えられるよう設計された、タングステンやモリブデンなどを含む耐熱合金工具鋼のことです。
高速度鋼(英: High-Speed Steel、略称 HSS)は、タングステン・モリブデン・クロム・バナジウム・コバルトなどを含む高合金工具鋼で、高速での切削加工に対応するために開発された素材です。一般的な炭素工具鋼が600℃程度で軟化するのに対し、高速度鋼は600℃前後でも硬度を維持できる「熱間硬度(赤熱硬度)」が特長です。
主な種類には以下があります。
- タングステン系(W系):タングステンを18%含む標準的なHSS(SKH2など)
- モリブデン系(Mo系):モリブデンでタングステンの一部を置換し、靭性を改善(SKH51など)
- コバルト系:コバルトを添加してさらに耐熱性を高めた高性能グレード
高速度鋼はドリル・エンドミル・タップ・リーマ・鋸刃・カッターなど、あらゆる切削工具に使用されています。超硬合金に比べると硬度でやや劣るものの、靭性が高く再研磨が容易なため、工場現場で広く採用されています。20世紀初頭にテイラーとホワイトによって開発され、機械加工の生産性を革命的に向上させた素材として産業史上の重要な位置を占めています。
使い方・例文
金属加工の工場でドリルやエンドミルとして使われる工具の多くは高速度鋼製で、鉄鋼材料を高速回転で切削しても刃先の硬度が保たれます。
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