高圧酸素療法とは?
こうあつさんそりょうほう
高圧酸素療法とは、大気圧より高い気圧の環境で高濃度酸素を吸入させ、組織の酸素供給を増大させる治療法です。
高圧酸素療法(HBO:Hyperbaric Oxygen Therapy)は、特殊な加圧チャンバー(高圧酸素室)の中で大気圧の2〜3倍程度の気圧下に患者を置き、純酸素または高濃度酸素を吸入させる治療法です。通常の呼吸では血液中のヘモグロビンで運ばれる酸素のほかに、高圧酸素療法では血漿(液体成分)にも大量の酸素が溶解するため、末梢組織への酸素供給量が飛躍的に増大します。
主な効果と適応疾患は以下のとおりです。
- 一酸化炭素中毒:ヘモグロビンから一酸化炭素を素早く解離させ後遺症を軽減
- 減圧症(潜水病):血管・組織内に生じた窒素気泡を再溶解させる
- 壊死性感染症・ガス壊疽:嫌気性菌に対し高酸素環境が殺菌的に作用
- 難治性創傷・糖尿病性足病変:組織の酸素不足を改善し治癒を促進
- 突発性難聴:内耳の血流改善を目的として補助的に用いる
治療は1回60〜120分程度のセッションを複数回繰り返す形で行われます。副作用として耳鳴りや気圧性障害、まれに酸素中毒が生じる場合があり、専門施設での管理が必要です。
使い方・例文
火災による一酸化炭素中毒患者の救命処置や、スキューバダイビング後の減圧症治療において、高圧酸素チャンバーへの緊急入室が行われます。
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