雅文とは?
がぶん
雅文とは、平安時代の王朝文学を規範とした優美で格調高い文体のことで、古典的な和文の様式を指します。
雅文とは、平安時代に完成した王朝文学の文体を規範とする、上品で格調ある日本語の文章様式です。「雅」は「みやびやか・優雅」を意味し、俗語や漢語を避け、和語を中心とした表現が特徴です。
雅文の規範とされるのは、主に『源氏物語』や『枕草子』『土佐日記』などの平安時代の仮名文学です。これらの作品に用いられた語彙・語法・文体が理想とされ、後世の文人や歌人がこれを模範として文章を書きました。
雅文の特徴としては次のような点が挙げられます。
- 漢語・外来語を極力使わず、やまとことばを中心とする
- 体言止めや連用形止めなど、余韻のある文末表現
- 感情や情景を直接表現せず、婉曲・含蓄に富んだ描写
- 敬語体系(尊敬語・謙譲語)の丁寧な使い分け
江戸時代には国学者の本居宣長らが古典研究を通じて雅文への回帰を唱え、「雅文体」を意識した文章が書かれるようになりました。明治以降は言文一致運動によって口語文が主流となりましたが、和歌・俳句・随筆など特定のジャンルでは雅文の精神が受け継がれています。現代でも儀礼的な文書や詩歌の世界で雅文の表現が用いられることがあります。
使い方・例文
「源氏物語の文体は雅文の典型であり、現代語に翻訳する際に独特の優美さを再現するのが難しい」のように、古典文学や日本語史の文脈で使われます。
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