院内感染対策とは?
いんないかんせんたいさく
院内感染対策とは、医療機関内で患者や医療従事者へ感染症が広がることを防ぐために行われる、組織的な予防・管理の取り組みです。
院内感染(医療関連感染)とは、医療機関を受診・入院した患者や、そこで働く医療従事者が、医療行為やその環境を介して感染症に罹患することをいいます。院内感染対策は、こうした感染リスクを最小化するために病院が組織的に講じる予防・管理の総体です。
対策の柱となる取り組みには以下が挙げられます。
- 手指衛生の徹底:アルコール消毒や石けんによる手洗いは最も基本的かつ効果的な対策です。
- 標準予防策(スタンダードプリコーション):血液・体液・分泌物を感染性があるものとして扱い、手袋・マスク・ガウンなどの個人防護具を適切に使用します。
- 感染経路別予防策:飛沫・接触・空気感染など経路に応じた隔離や個室管理を実施します。
- 環境整備と機器の消毒・滅菌:医療器具や病室環境を定期的に消毒・清掃します。
- サーベイランス(監視):感染発生状況を継続的に収集・分析し、集団発生を早期に検知します。
特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)や多剤耐性菌、クロストリジウム・ディフィシルなど、抗菌薬が効きにくい病原体への対応は重要な課題です。日本では医療法の基準に基づき、感染制御チーム(ICT)が中心となって対策を推進します。
適切な院内感染対策は、医療の安全性を守るだけでなく、抗菌薬耐性菌の拡散を防ぐ観点からも社会全体に重要な意義を持ちます。
使い方・例文
手術前後の手指消毒の徹底や、ノロウイルス集団発生時に病棟を隔離して接触を制限する措置などが、院内感染対策の具体的な例として挙げられます。
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