超伝導磁束量子とは?
ちょうでんどうじそくりょうし
超伝導磁束量子とは、超伝導体を貫く磁束が量子化された最小単位のことで、フラックスクアンタム(Φ₀)とも呼ばれ、その値は約2.07×10⁻¹⁵ウェーバーです。
超伝導磁束量子(ちょうでんどうじばりょうし、磁束量子・フラックスクアンタム)は、超伝導体の内部または輪状の超伝導体を貫く磁束が、連続的な値を取らずに離散的な量の整数倍しか存在できないという量子力学的現象に基づく最小単位です。
超伝導状態では電子がクーパー対を形成し、その波動関数が巨視的なコヒーレンスを持ちます。超伝導リング内の磁束は波動関数の一価性(位相が一周で2πの整数倍だけ変化する)という条件から必ず量子化されます。磁束量子 Φ₀ の値は次の式で与えられます。
Φ₀ = h / (2e) ≈ 2.07 × 10⁻¹⁵ Wb(ウェーバー)
ここで h はプランク定数、e は素電荷です。分母の「2」はクーパー対の電荷(2e)を反映しています。
磁束量子が関わる主要な現象・応用を挙げます。
- 磁束量子渦糸(アブリコソフ渦):第二種超伝導体では磁場を磁束量子の束として内部に取り込み、各渦糸が Φ₀ の磁束を持つ
- SQUID(超伝導量子干渉素子):磁束量子の変化を利用した超高感度磁場センサ。脳磁計・心磁計に応用
- 量子コンピュータ:磁束量子を量子ビット(フラックスキュービット)に利用する方式がある
磁束量子は量子力学が巨視的スケールで現れる稀有な例であり、超伝導体の基礎物理から精密計測・量子情報技術まで幅広い意義を持ちます。
使い方・例文
SQUIDは超伝導磁束量子の単位で磁束の変化を検出できるため、人体から発する微弱な脳磁場や心磁場の計測に使用されます。
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