赤方偏移とは?
せきほうへんい
赤方偏移とは、遠ざかる天体から届く光の波長が引き伸ばされ、スペクトルが赤色側にずれる現象のことです。
赤方偏移(あかほうへんい、英: redshift)とは、光源が観測者から遠ざかるときに、受け取る光の波長が本来よりも長くなる現象です。可視光では波長が長いほど赤色に近づくため「赤方偏移」と呼ばれます。逆に近づく光源では波長が短くなる「青方偏移」が起こります。
赤方偏移が生じる原因は主に二つあります。一つはドップラー効果によるもので、音と同様に光源が遠ざかる速度に応じて波長が伸びます。もう一つは宇宙論的赤方偏移で、宇宙膨張によって光が伝わる間に空間自体が引き伸ばされ、波長が長くなるものです。遠方の銀河ほど大きな赤方偏移を示すのはこの宇宙膨張の証拠として捉えられています。
赤方偏移の大きさは「z値」という無次元量で表されます。z=0は偏移なし(静止)、z=1ならば波長が2倍になっていることを意味します。現代の観測では、z=10を超える非常に遠方の銀河も検出されています。
ハッブルが1929年に遠方銀河の赤方偏移と距離の関係を発見したことは、宇宙が膨張しているという証拠となり、現代宇宙論の基礎を築きました。赤方偏移の観測は、天体までの距離推定・宇宙の膨張率(ハッブル定数)の測定・初期宇宙の探索など、天文学のあらゆる分野で不可欠な手法となっています。
使い方・例文
天文学者は遠い銀河のスペクトルを調べて赤方偏移の大きさを測り、その銀河が地球からどれだけ遠くにあるか、どれほどの速さで遠ざかっているかを推定します。
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