脳梁とは?
のうりょう
脳梁とは、左右の大脳半球をつなぐ最大の神経線維の束で、両半球間の情報伝達を担う重要な構造です。
脳梁(のうりょう、corpus callosum)は、左右の大脳半球を橋渡しする白質の束で、ヒトの脳では最も大きな交連線維の集まりです。約2〜3億本もの有髄神経線維から構成されており、左脳と右脳のさまざまな領域を対称的につなぎ、両半球間でリアルタイムに情報をやり取りします。
脳梁は前方から順に「嘴(rostrum)」「膝(genu)」「体(body)」「膨大部(splenium)」という部位に区分されており、それぞれ前頭葉・側頭葉・頭頂葉・後頭葉の対応する領域を結んでいます。
脳梁の主な機能は次のとおりです。
- 左右の視覚・聴覚情報の統合
- 言語処理と空間認知の協調
- 運動の左右協調制御
- 注意・記憶・感情の統合
脳梁が切断された患者(分離脳:てんかん治療目的の手術例)では、左右の半球が独立して機能するため、左手と右手が異なる目標に向かって動くといった興味深い現象が観察されました。この研究はロジャー・スペリーらのノーベル賞受賞研究につながっています。
脳梁の形成は胎生期に始まり、生後も発達が続きます。脳梁が先天的に欠損している「脳梁欠損症」では知的障害や発達上の問題が生じる場合がありますが、軽度の場合は無症状のこともあります。
使い方・例文
右手で字を書きながら左手でリズムを刻むような左右協調動作も、脳梁を通じた両半球の情報伝達があって初めてスムーズに行えます。
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