本文へスキップ

聖アウグスティヌスとは?

せいあうぐすてぃぬす

アウグスティヌスとは、4〜5世紀に活躍したキリスト教の神学者・哲学者で、西方教会の教義形成に決定的な影響を与えたラテン教父の最大の人物です。

アウグスティヌス(Aurelius Augustinus Hipponensis、354〜430年)は、北アフリカのタガステ(現アルジェリア)生まれのキリスト教神学者・哲学者で、西方キリスト教の教義と思想を形成した最も重要な人物のひとりです。カルタゴで修辞学を学び、その後マニ教に傾倒しましたが、ミラノでアンブロシウス司教の説教に触れ、386年頃にキリスト教へ回心します。387年に洗礼を受けたのち395年にヒッポ(現アルジェリアのアナバ)の司教に就任し、生涯この地で神学・牧会活動を続けました。

アウグスティヌスの思想の核心は以下の点にあります。

  • 原罪論と恩寵論——アダムの堕落以来、人間は自力では救われず、神の恩寵によってのみ救済されるという教義を体系化
  • 三位一体論——父・子・聖霊の関係を哲学的に論じた大著『三位一体論』
  • 歴史神学——『神の国(De Civitate Dei)』でローマ帝国の衰退をキリスト教の歴史観から読み解く
  • 新プラトン主義との融合——プラトン哲学の概念を用いてキリスト教神学を構築

自伝的著作『告白録(Confessiones)』は「汝が私たちを御自身へ向けて造られたのですから、私たちの心は汝のうちに憩うまで安まりません」の言葉で知られ、西洋文学史上最初の自伝のひとつとも位置づけられます。宗教改革期のルターやカルヴァンもアウグスティヌスの恩寵論から深く影響を受けており、その思想は西洋の哲学・神学・文学に多大な遺産を残しています。

使い方・例文

キリスト教神学や西洋哲学の授業・書籍で「原罪」「恩寵」「神の国」といった概念が登場するとき、必ずといってよいほど聖アウグスティヌスの名前が引き合いに出されます。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語