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とは?

おきな

翁とは、能楽における最も神聖な演目であり、老人の面をつけて演じられる祝祭的な儀式曲です。

翁(おきな)は、能楽の演目のなかでも特別な位置を占める儀式的な祝言曲です。通常の能と異なり、物語性をほとんど持たず、豊穣・長寿・天下泰平を祝う神事に近い性格を持ちます。そのため「能にして能にあらず」とも称されます。

演目の構成は、白色尉(はくしきじょう)と呼ばれる翁面をつけた主役が「とうとうたらりたらりら」という古語の祝詞を謡い、荘重な舞を演じるのが中心です。翁面は舞台上で役者が装着するという独特の形式が取られ、面をつける行為そのものが神聖な儀礼とされています。

翁の演目には次のような特徴があります。

  • 正月や祝賀の場など特別な機会に上演される
  • 三番叟(さんばそう)と呼ばれる道化的な役が対をなす
  • 囃子方・地謡も特別な装束をつけて出演する
  • 演者は前日から精進潔斎するならわしがある

翁は日本の芸能史において神と人間の仲立ちをする存在として描かれており、能楽の源流にある翁猿楽の形を最もよく残した演目とされています。観世・宝生・金春・金剛・喜多の五流すべてでこの曲が継承されており、日本の無形文化遺産の核をなす伝統です。

使い方・例文

新年の能楽の舞台では「翁」を最初に上演するのが伝統的な慣わしで、その年の豊作と平和を祈る意味が込められています。

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