細胞接着分子とは?
さいぼうせっちゃくぶんし
細胞接着分子とは、細胞同士や細胞と細胞外基質を物理的に結びつけるタンパク質の総称で、組織の形成・維持や免疫応答などに不可欠な役割を果たします。
細胞接着分子(Cell Adhesion Molecules、CAMs)とは、細胞の表面に存在し、隣接する細胞同士あるいは細胞とコラーゲン・フィブロネクチンなどの細胞外基質(ECM)を物理的に連結するタンパク質群の総称です。
細胞接着分子は大きくいくつかのファミリーに分類されます。
- カドヘリン: カルシウム依存性の細胞間接着を担い、上皮組織の維持に中心的役割を持つ
- インテグリン: 細胞と細胞外基質を結ぶヘテロ二量体タンパク質で、細胞内シグナル伝達にも関与する
- セレクチン: 糖鎖を認識し、白血球が血管壁に接着して炎症部位に移動する際に機能する
- 免疫グロブリンスーパーファミリー(ICAM、NCAMなど): 免疫細胞の認識・活性化や神経細胞の軸索伸長に関与する
これらの分子は単に細胞を接着させるだけでなく、細胞の増殖・分化・移動・生存を制御するシグナル伝達経路とも連携しています。胚発生における細胞の位置決めや器官形成においても欠かせない働きをします。
医学的にも重要であり、がん細胞では細胞接着分子の発現異常が浸潤・転移の一因となることが知られています。また炎症疾患・自己免疫疾患の治療標的としても研究が進んでいます。
使い方・例文
怪我をして白血球が炎症部位に集まるとき、血管内皮上のセレクチンと白血球のリガンドが結合することで白血球が血管壁に接着・浸潤します。これが細胞接着分子の典型的な働きの場面です。
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