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カドヘリンとは?

かどへりん

カドヘリンとは、細胞同士を接着させる働きをもつカルシウム依存性の膜タンパク質です。

カドヘリンは、細胞膜上に存在するカルシウム依存性の細胞接着分子であり、隣接する細胞どうしを物理的に結びつける役割を担っています。名称は「カルシウム」と「接着(adhesion)」を組み合わせた造語で、カルシウムイオンが存在する環境でのみ正常に機能します。

カドヘリンは細胞外ドメイン・膜貫通ドメイン・細胞内ドメインの三部構造をもち、細胞外ドメインが隣の細胞上の同じ種類のカドヘリンと結合します(同種親和性結合)。細胞内ドメインはβカテニンなどのアダプタータンパク質を介してアクチン細胞骨格と連結し、組織全体の構造安定に貢献しています。

カドヘリンには多様な種類があり、代表的なものとして以下が挙げられます。

  • Eカドヘリン: 上皮細胞に広く発現し、上皮組織の形成・維持に不可欠
  • Nカドヘリン: 神経細胞や筋細胞に発現し、神経回路の形成に関与
  • Pカドヘリン: 胎盤や皮膚の基底層に発現

発生生物学的には、カドヘリンの発現パターンが切り替わることで細胞が集団から離脱し移動する「上皮間葉転換(EMT)」が起こります。Eカドヘリンの発現低下はがんの浸潤・転移に深く関係しており、腫瘍マーカーや治療標的としても研究されています。

使い方・例文

乳がん研究では、Eカドヘリンの発現量が低下した細胞はEMTを起こして血管内に侵入しやすくなるため、転移リスクの指標として用いられます。

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