環境基準とは?
かんきょうきじゅん
環境基準とは、人の健康を保護し生活環境を保全するうえで維持されることが望ましい環境の条件として、国が設定する行政目標値のことです。
環境基準とは、環境基本法(旧公害対策基本法)に基づき、大気・水・土壌・騒音などの環境媒体について、人の健康の保護と生活環境の保全のために「維持されることが望ましい」として国が定める行政上の目標値です。規制基準(排出基準・排水基準など)と異なり、環境基準は事業者を直接縛る義務基準ではなく、国や地方公共団体が政策目標として達成・維持に努める指針的な基準です。
環境基準が設定されている主な分野は以下のとおりです。
- 大気汚染:二酸化硫黄(SO₂)・一酸化炭素(CO)・浮遊粒子状物質(SPM)・二酸化窒素(NO₂)・光化学オキシダント・PM2.5など
- 水質汚濁:河川・湖沼・海域における人の健康保護項目(カドミウム・鉛・水銀など27項目)と生活環境保全項目(BOD・COD・pHなど)
- 土壌汚染:重金属・農薬・有機塩素化合物など
- 騒音:地域区分・道路交通騒音の時間帯別基準値
環境基準の設定・改定は環境省が行い、科学的知見の蓄積に応じて見直されます。達成状況は毎年測定・公表され、基準を大きく下回る地域では維持管理が重視され、超過している地域では追加対策が検討されます。公害問題が深刻化した高度成長期の反省を踏まえた制度であり、日本の環境行政の根幹をなす仕組みです。
使い方・例文
河川や海域の水質調査でBOD(生物化学的酸素要求量)などの項目が環境基準を超過していることが判明した場合、都道府県が事業者の排水管理を強化したり、下水道整備を推進したりする根拠となります。
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